プロセス制御を理解するための解説資料・テキスト

本ウェブサイトの管理者(加納学@京都大学)が作成した解説資料・テキストです.

初心者向けテキスト: MATLABを利用した制御系設計

初心者向けテキスト: モデル予測制御

計測自動制御学会 プロセス制御専門家養成塾(SICEプロセス塾)

2006年度から3年間の予定で,プロセス制御専門家養成塾(プロセス塾)を計測自動制御学会(SICE)が主催しています.このプロセス制御専門家養成塾において,「プロセスデータからのモデリング」に関する講師を担当しています.2007年度の講義で使用したスライドを公開します.

研究レポート: ソフトセンサー・推定制御

研究レポート: モデル予測制御

To Top

プロセス制御を理解するための書籍・テキスト

和書: プロセス制御全般(初心者向け)

化学プロセス制御の基礎を理解するための,お薦めできる初心者向けテキストを紹介します.

プロセス制御工学

プロセス制御工学

著者: 橋本伊織,長谷部伸治,加納学
出版: 朝倉書店(2002/11)
定価: ¥3,885
ISBN: 4254250312

プロセス制御に初めて接する大学生やエンジニアが,第一線で活躍するために必要な基礎知識を独学で身に付けられることを目指したテキストです.モデル予測制御や閉ループ同定(フィードバック制御下でのシステム同定)について解説されているのが特徴です.

プロセス制御システム

プロセス制御システム

著者: 大嶋正裕
出版: コロナ社(2003/06)
定価: ¥2,730
ISBN: 4339033146

物理モデルの構築方法について詳しく書かれている一方,周波数応答に関する解説は一切省かれています.時間領域の制御系設計だけで十分な方にお勧めします.

No Image

プロセス制御の基礎と実践

著者: 中西英二,花熊克友
出版: 朝倉書店(1992/05)
定価: ¥4,620
ISBN: 4254250207

和書: PID制御

PID制御を理解したい方向けの,お薦めできるテキストを紹介します.

No Image

PID制御の基礎と応用

著者: 山本重彦,加藤尚武
出版: 朝倉書店(2005/11)
定価: ¥3,465
ISBN: 4254231105

初心者向けで,大変わかりやすく説明されています.好評につき,2005年に第2版が出ました.

No Image

PID制御

著者: システム制御情報学会
出版: 朝倉書店(1992/07)
定価: ¥4,095
ISBN: 4254209665

制御工学に関する基礎知識を身に付けていることが前提になっています.本格的に勉強したい方向け.

和書: プロセス制御全般(基礎を修得した実務者向け)

化学プロセス制御の基礎を理解した上で,さらに進んで,実際のプロセス制御について知りたいという実務者向けテキストを紹介します.初心者向けテキストの後に読むのが効果的です.

化学産業における制御

化学産業における制御

著者: 伊藤利昭
出版: コロナ社(2002/11)
定価: ¥2,940
ISBN: 4339044296

アンモニアプラントのモデル予測制御,エチレンプラントの最適化制御,コークスプラントの最適予見制御,バッチプロセスのスケジューリング制御,ポリマープラントの品質制御について実施例を紹介しています.

No Image

プロセス制御

著者: 高津春雄(編著)
出版: コロナ社(2003/01)
定価: ¥3,360
ISBN: 4339033618

計測機器や自動調節弁について解説している他,制御システムのヒューマンインタフェース,生産管理,石油精製プロセスと鉄鋼プロセスの制御の実際が記載されています.

和書: モデル予測制御

ようやく,モデル予測制御の和書が出版されました.訳本ですが.

モデル予測制御―制約のもとでの最適制御

モデル予測制御―PFC(Predictive Functional Control)の原理と応用

著者: ジャック・リシャレ, 江口元
出版: 日本工業出版(2007/02)
定価: 
ISBN: 481901904X

Dr. Jacques Richaletが普及させたPFCの特徴は,産業界で最も一般的に採用されているPID制御では解決できない制御問題を解決し,利益をあげるという目標に集中していることである.このため,適用対象を限定することで,アルゴリズムが複雑になることを避け,計算負荷を低減し,実装が容易で,現場に受け入れられやすいパッケージに仕上げている.どんどん一般化され,複雑化,肥大化していく多くの制御アルゴリズムとは異なり,狙った獲物を確実に仕留めるタイプだと言える.

PFCの適用に際しては,第一原理モデル(物理モデル)の利用が推奨されている.利用されるモデルは必ずしも詳細で厳密なものではなく,制御目的を達成するために必要十分な程度のモデル化がなされ,かつ,モデルの特徴を制御アルゴリズムに反映させる点が特徴的である.また,制御パラメータの物理的意味を明確にし,かつ制御パラメータの効果を独立させているため,調整が容易であるとされる.

現場で成果をあげたい制御エンジニアには参考となる書籍であると思う.

モデル予測制御―制約のもとでの最適制御

モデル予測制御―制約のもとでの最適制御

著者: Jan M.Maciejowski
出版: 東京電機大学出版局(2005/01)
定価: ¥5,460
ISBN: 4501324600

モデル予測制御の日本語解説書です.

和書: システム同定(モデル構築)

制御系設計に必要なプロセスモデルを構築するための方法を解説しているテキストを紹介します.モデルには物理モデルと統計モデルがありますが,ここで紹介するのはシステム同定と呼ばれる,統計モデルを構築する方法に関する書籍です.

信号解析とシステム同定

信号解析とシステム同定

著者: 中溝高好
出版: コロナ社(1988/02)
定価: ¥3,150
ISBN: 4339030813

基本的な事項から丁寧に解説されており,初学者にお勧めできます.前半はAR(自己回帰)モデルやARMA(自己回帰移動平均)モデルなどの時系列モデルの同定についての解説で,後半がシステム同定の解説です.

モデル予測制御―制約のもとでの最適制御

システム同定入門

著者: 片山徹
出版: 朝倉書店(1994/05)
定価: ¥4,725
ISBN: 425420969X

システム制御情報学会が編集しているシステム制御情報ライブラリーシリーズの1冊です.このシリーズは総じて全くの初心者が読めるテキストではないと思いますが,システム同定についてきちんと勉強したい方にはお勧めできる一冊です.

モデル予測制御―制約のもとでの最適制御

システム同定―部分空間法からのアプローチ

著者: 片山徹
出版: 朝倉書店(2004/02)
定価: ¥6,720
ISBN: 4254201192

最近流行の部分空間同定の解説書です.英語版もあります.

洋書: プロセス制御全般

化学プロセス制御に関する様々な知識を身に付けるための,お薦めできるテキストを紹介します.和書と比較すると高価ですが,内容が非常に充実しているので,初心者だけでなく,一線で活躍するプロセス制御エンジニアにも大いに役立ちます.

Process Dynamics and Control

Process Dynamics and Control

著者: D.E. Seborg,D.A. Mellichamp,T.F. Edgar
出版: John Wiley & Sons Inc(2003/10)
定価: ¥19,609
ISBN: 0471000779

プロセス制御のテキストとして,大変有名です.改訂版では,Real-Time Optimization,Model Predictive Control,Plantwide Controlなども含まれています.

Process Control: Designing Processes and Control Systems for Dynamic Perfomance

Process Control: Designing Processes and Control Systems for Dynamic Perfomance

著者: Thomas E. Marlin
出版: Mcgraw-Hill College(2000/02/02)
定価: ¥16,324
ISBN: 0070393621

1000頁を超える大部のテキストで,内容は大変充実しています.MITの"Process Dynamics, Operations, and Control"コースのテキストにも採用されています.

プロセス制御のさわりだけを勉強するなら日本語の教科書で十分ですが,実践で本当に役立つだけの実力を身に付けたいのであれば,このクラスのテキストを読破する必要があると思います.

To Top
Copyright © 2004-2007 Manabu Kano. All rights reserved.
webmaster @ chase-dream.com
プロセスシステム工学の情報源」は加納学@京都大学化学工学専攻が運営しています.